赤線で修正された値段で「割引表示」する理由

どんな商品でも割引はうれしいものだが、赤線を横に引いて値段を変更してある値札はことさら魅力的です。

たとえば、1万円が赤線で消されて5000円になっていたり、それがさらに修正されてもっと安くなっていたりすることもあります。

Tシャツを買いにきたはずなのに、なぜか店を出るときには割引の値札のついたジャケットも手にしていたなんてこともあるだろう。

ところで、人はなぜ赤線で修正された値札を見ると思わず買いたくなってしまうのだろここには、消費者の購買意欲をあおる心理トリックが隠されています。

値札に定価と割引価格の両方が表示されていると、その比較が一目瞭然になる。すると、お客に与えるインパクトが大きくなり、よりいっそう割安感が増すのです。

これを「コスト認知変化説」としぅ消費者の心理は、その商品がいくらかという点ではなく、どれだけ得になっているのかという点に集中してしまうというわけです。

もうひとつのトリックが、「相互譲歩説」だ。これは、片方が譲歩すると、相手もそれなりに譲歩するという駆け引きを表したものです。

赤線での修正は、店側がどれだけ値段で譲歩しているのかを見せることになります。すると、それを買う側も「ここまで譲ってもらっているんだから、自分もここで手を打とう」という気持ちになるのです。

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