さみしがりやは黄色いネオンに引き寄せられる理由

会社帰りにちょっと一杯やりたいのは、仕事の疲れを癒やすほんの些細な自分へのご褒美だろう。疲れているなら一刻も早く我が家に帰って寝てしまったほうが体は休まるし、お金もかからないことはよくわかっています。

しかし、ローンで買った家は遠いし、やっと我が家に帰っても父親の居場所がなかったりする。そんなこんなで、ついつい酒場をハシゴすることになるのです。

ネオン街には、こういうさみしがり屋のサラリーマンが溢れています。いや、じつはそんなさみしがり屋の彼らをひきつける秘密がネオン街にはあります。夜の街は、色とりどりのネオンで賑やかなイメージがあるが、深夜を過ぎると黄色いネオンが目立つようになることに気づいているだろうか。

それはけっして偶然などではなく、人間の心理に基づいたネオンの色の”戦略”なのです。さみしがり屋のサラリーマンは、この黄色ネオンの戦略にまんまとはめられていることになります。

黄色は、最も脳を刺激する色といわれています。道路標識でも「危険」や「注意」の看板はたいてい黄色です。それだけ人の目を惹きつける色なのです。

また、目を冴えさせる色なので深夜にはうってつけであり、見るからに明るくて暗い気持ちを払しよくしてくれそうなことから、コミュニケーションの色ともいわれています。

このため、「なんだか疲れた」「家に婦りたくない」「面白いことないかな」と、夜の街をさまよう「さみしがり屋」を呼び込むには絶好の色なのです。思えば飲食店以外にもレンタルビデオ店やゲームセンター、ディスカウントショップなどの看板にも黄色が多い気がします。

確かにどれも深夜営業をしている業態です。ネオン街の黄色になぜか惹きつけられてしまうときは、あなたの心が弱っているときなのかもしれません。

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