ダメだと分かっていても宝くじを買い続けるわけ

宝くじの発売時期ともなれば、過去に高額当選が出たと言われる売り場には長蛇の列ができます。 また、事前に勝負事にご利益がある神社を詣で、 ラッキーナンバーの窓口に並ぶなど、 験を担いで一攫千金を夢見る人がとても多いです。 

もちろん、なかには幸福を手にする人もいるのだろうが、大多数の人は購入額を黒字にすることすらできません。 それでも懲りもせずにせっせと宝くじを買い続けてしまうのはなぜでしょうか?

言わずもがな、買う人の心理には「もしかしたら当たるのでは」という淡い期待があるためです。 その確率がいったいどれくらい正確な数値なのかを知らなくても、何百万分の1とか、何千万分の1とか、ごくわずかな値であることは承知の上です。

実は 、この「ごくわずか」というのがキモで、人間は当たる確率が小さければ小さいほど、その価値を過大評価してしまう傾向があります。

これを専門的には「確率加重関数」と呼びます。関数と聞くと何やら難しそうな気もしますが、中身は決して難解な話ではありません。

まず、宝くじとは「当たるか当たらないか」つまり1か0かの話です。 あらかじめ当選確率がゼロだとわかっていれば、誰も宝くじを買いません。 ですが実際は、全ての人に0以上、1以下の確率があります。

問題はこの数字の感じ方で、1に近い数字よりも0に近い数字、すなわち限りなく低い確率の方に、より大きな期待をしてしまうということです。

ちなみに、この境目の数字は「0.35」だと言われています。 つまり、宝くじが当たる確率が「0.35」以上の場合より、「0.35」以下の方が過大評価されるというわけです。 

その時の売上にもよりますが、一般に年末ジャンボの一等宝くじの当選確率は0.0000001パーセントで、0.35よりもはるかに低いです。 これが宝くじをやめられない理由です。

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