売れる価格設定とは

物の値段は通常、生涯にかかったコストとの兼ね合いで決まってくるものです。とはいっても商品は売れなければ作る意味がありません。 その価格設定には財布からお金を出す消費者の「 これくらいなら買ってもいい」という心理が取り込まれています。

 その代表ともいえるのが新聞の購読料と理髪店の散髪の値段です。

 新聞の購読契約は大抵1ヶ月から、また散髪も1ヶ月に一度くらいは行っておかなくてはならないと考えると、どちらも1か月のサービスに対しての支払いと言えます。

そこで、その料金変化を見ると、平成に入った頃には3000円前後だったが東店どちらも今は4000円前後と実際にはほぼ同じように値上がりしています。 つまりどちらも「毎月払ってもいい」という程度の値段に設定されています。

このように、消費者の購買意欲をくすぐる値段設定は「心理的価格」と言われます。

例えばブランド品や化粧品などでは、安いとかえって偽物でないのかと疑われてしまうため、少々お高い値段でも商品は売れます。 これは「名声価格」と言われています。

 また、端数が客に安い印象を与えるという傾向から、90円で売るよりもかえって98円の売価のほうが売れたりもする「端数価格」 と言った値段の付け方もあります。

 以前に、某衣料品メーカーが1000円を切るというこれまでには考えられないような値段でオリジナルジーンズを売り出したというニュースが話題になったことがありました。 値段ばかりか、品質もデザインも好評でした。その後、さらに安いジーンズを発売する店が相次ました。

これまでどんなに安くてもジーンズに3000円は払っていたことを考えると、デフレ時代には、さらに信じられないような金額が様々な値段の相場となっていくかもしれません。 

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